珍獣日記
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のはら
ひとつあしを出すと、枯れ草のなかからばったがぴょこんとはねた。
わたしはまだ、ここにいる。

きいろい実をつけるあの木は、いつもの場所に。
すすきがきらきらわらう野原の午後は、今日もあたたかい。

あなたにふれる手はあるけれど、遠ざかる足がある。
人に生まれてしまったから。

群れからはなれて、しあわせですか。
しろつめくさがここに集まるのは、あなたを想っているからでしょうか。

あしを引いても、もうばったはいない。
残った緑をよけながら、アスファルトに帰った。
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