珍獣日記
のはら
ひとつあしを出すと、枯れ草のなかからばったがぴょこんとはねた。
わたしはまだ、ここにいる。

きいろい実をつけるあの木は、いつもの場所に。
すすきがきらきらわらう野原の午後は、今日もあたたかい。

あなたにふれる手はあるけれど、遠ざかる足がある。
人に生まれてしまったから。

群れからはなれて、しあわせですか。
しろつめくさがここに集まるのは、あなたを想っているからでしょうか。

あしを引いても、もうばったはいない。
残った緑をよけながら、アスファルトに帰った。
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する


トラックバック
トラックバック URL
http://fgardenblog.blog.fc2.com/tb.php/31-95c0ca4d
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)