珍獣日記
ホタル
月は煌々
ほたるはほろり
夜に浮かべた涙のように

ゆめまぼろしかと
戸惑う足を
誘ってはきえてまた灯る

あかりにはたりない
迷宮のなかで
ともにさまよう旅のつれ

泣くもわらうも
水面にとけて
眠るように生きてゆくだけ

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恋文
春は薄紅の髪飾り

夏は柳の恋ほたる

鈴の音ふるえる秋茜

届く便りに巡りゆく

千の景色に手を重ね

柔らかな君の声を聞く

愛しさ束ねて筆をとり

私も風の葉に結ぶの



せめて夢で会いたくて

ひとり夜空を見上げれば

枝に凛と咲く月あかり

ともに彼方を想う冬