珍獣日記
ねこ
ねこを抱き上げると
あつい

抱かれたねこの方は
たぶんもっと

べたつく頬のそばで
ねこは目を細めている

しょうがないよね
そうだよねぇ

スポンサーサイト
このは
いちまいでは足りない
多すぎると芯が見えない

重なりあえば美しくて
ときに刃となる

このははこのは
そしてことはも

すぐに枯れてしまうのに
おもわず手折ってしまうの
羽化
君が見ていた空を
僕は見つけた
鮮やかな緑
縁どられた夏
君は今頃あの光の中
僕はずっと見上げたままで
君が見ていた夏を
僕はずっと
かたつむりの夜
窓の外にごうごうと流れる川があって、
橋のむこうのたもとに紫陽花の木が見えました。


町で見かける鉢植えよりもずっとずっとおおきくて、
やっぱりおおきな花がひらいているようでした。

もっとそばで、と思ううちに車はそちらへ曲がりました。

のぼってくだって近づいて、
だけど背の高い違う枝がじゃまをして、
あっという間に通り過ぎました。

それでおわり。

ほかに紫陽花がないわけじゃないのに、
遠い花の色がいつまでも胸の中でこだましていました。

叶わなかったせつなさは恋のようで、
かたつむりになる夢を見たい、
と思いながら眠りました。