珍獣日記
紫陽花に月
人がいない
道は人の歩く場所ではなかったのか

午後のアスファルト
戸惑うサンダルに

我が物顔の紫陽花が
光線を放つ

高気圧の空にぽっかりと
半分の月


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秘密
真昼の空は青いのに、どうして夜明けはあかいのだろう。
夜の空との境目に、私の知らない秘密が潜んでいる。

太陽の朝はひときわ眩しい。
24時間を回しているのはこちらのはずなのに。

風のように吹き抜ける多くの謎を、謎のまましまっておく。
胸のなかのおもちゃばこはいつも、そんなものでいっぱい。

ねえ、と声にのせて、あなたに触れたくて。
かえる
うたっているようで
泣いているようで
水のほとりは
かえるのお庭

紡がれた時のなかに
浮かべられたまりも
おもちゃの金魚鉢で
とろけるような今夜

目には見えなくとも
みんなここにいる
そのしあわせにくるまれて

季節をわたるゆるやかな
眠りに
恋している

祭り
戸口で窓で 水のこどもが 
たんつく たんたん 太鼓をたたく
おめめをとじたら わたしも雫
紫陽花のうえ きゃっきゃと踊る
だれもしらない 垣根のあちら
雨はたのしい ないしょの祭り